Q6投球での肩痛

Q.野球部の中学1年男子です。ポジションはピッチャーです。試合で投げてから、肩が痛くて全力投球ができません。

A.野球に限らず投球動作で肩を痛める事はよくあります。投球の動作をワインドアップ期、加速期、フォロースルー期に分け、どの動作で痛みが出るかで障害の場所も異なってきます。加速期では主に肩の前方の障害が多く、フォロースルー期では主に後方の障害が多く見られます。
痛みの原因としては、筋肉、腱板というスジ、関節の袋などが考えられます。いわゆる「肩を壊した」という場合、もっとも多い原因は、腱板が繰り返しの投球動作で炎症を起こしている腱板炎という状態です。ただし、肩関節の袋の損傷(関節唇損傷など)を伴っている事もあるので注意が必要です。
治療としては、電気治療、理学療法士による運動療法などがあります。
スポーツ障害の治療は治す事だけでなく、再発を防ぐ事や予防も大切です。そのためにはスポーツに対する基本的な知識も必要です。
例えば、投球制限です。
日本体育協会が勧めている投球制限、地域のリトルリーグの規定など、色々ありますが以下が分かりやすくまとめた目安です。

一日の投球数は小学生:50~60球、中学生:60~70球、高校生:90~100球。
①投球数は、全力投球(遠投を含む)のカウントです。
②小学生は全力投球練習の次の日は、ノースロー調整とし、週に3回以上行わない。
中学生は1週間で350球以内、高校生は1週間で500球以内。

ただし、注意してほしいのは痛みが肩や肘に出た場合です。トレーニングにより生じる良い痛みなのか、故障の前兆なのか、自分たちで判断がつかないときはスポーツ整形外科医を受診してください。医師を受診するのがあと半年早ければと感じる事が、まだまだ多いように思います。もちろん、高校生になり体(骨)が大人になれば、追い込む練習も必要になるでしょう。その前の小学生、中学生といった成長期の子供の体は、守りながら育てる意識を周囲も持つ事で、将来の大会での活躍とともに、子供から野球を奪う事のないようにしていきたいと思います。